フットマークデイズのダンとカズマでBL妄想をするブログ。
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オフィーリア
2009-07-20 Mon 00:38
ふー、ふー、



いつもの朝食。

失礼で不快な行動が続いた。

ふーー、 ふー、ふー、
隣でメシを食ってるはずのタケルが、再三俺の顔に息を吹き掛けるのだ。

黙って無視っていたが、しばらく無視られてもめげない。余りにイラッとしたので隣を向いて睨むと、予想していたいたずらっ子顔でないものがそこにあった。


…?

いじけたような、ちょっと、かわいそうな顔をしている。


「何だよ…?」
首を傾げて問いかけたが答えは帰ってこない。

「うぅん、ごめん」
しゅんとして、タケルは黙って食事を再開した。


…??

釈然としないまま、支度をして、出勤する。
靴を履いて、キスをして。
タケルはずっと黙って、俺はずっと考えていた。



「行ってらっしゃい」
「行ってきます」



何だ…? タケルがこういう態度をとる時はいつも何かある。
しかも重要な。
いつも騒いでるような事よりもっと重要だろ、って思うような…。


いやいやしかし、大体失礼なやつだ…!
人を熱いものみたいにふーふーするなんて。
一体あれは何の意味があったんだろう。


タケルは猫舌じゃないから食事中もふーふーしない。
というか、怒るというよりしゅんとしてた。…俺?何か悪いのは俺…?


俺はそんな事を考えながらアパートの階段を下り、エントランスに着く。


新聞が落ちていた。

隣家の郵便受けが数日放置されているらしく、容量オーバーで飛び出してしまったようだった。


風で捲れ上がり、誰かに踏まれたのであろう、ぺしゃんこになっている項には『今日は海の日』とある。

(うみのひ……。)


そこで漸く俺は理解した。
タケルの言動の理由を。


あのバカ…いや、ごめん。

とにかく俺は階段を駆け上がった。
電車を一本遅らせてもいい。とにかく部屋にもどらないと…。

ピンポーン
ドンドン、ドン
「タケルー、」
チャイムだけではもどかしい。ドアを叩いてタケルを呼んだ。


「どしたの珍しい、忘れもの?」
がちゃりと扉が開き、きょとんとしたタケルが出てくる。


「わっ、」

俺はすぐさまその体を壁に押し付け、背後の壁に両手をついて、タケルの唇を奪っていた。

ちゅくちゅくして柔らかい唇。無理矢理しても応じてくれるタケルが嬉しくて、愛しさが込み上げてくる。
タケルの腕が俺の腰に周り、片足の力を緩めるので自分の足を絡ませた。

角度を変えながらたっぷりしたキスが終わるころには、乗るはずだった電車の音が遠く響いていた。


「なに、どうしたのカズマ…びっくりするじゃん。
でもなんか、嬉しいかも…」

頬を赤くしたタケルは俺の胸に腕をついて頭を預ける。

忘れものだよ、タケル。
「…ごめんな」

少し距離をとり、俺はタケルの目を見た。
茶色の瞳はきらきらしていて、やわらかな髪が開け放した玄関からの風に揺れている。

謝った瞬間、タケルは察したようで、途端、頬を膨らまして怒り出した。
「そうだよー! ひどい、ムカつく!カズマのバカ!」
「本当ごめん、だから戻ってきた。」

「思い出してくれなかったらしばらく無視ってやろうって思ってた」
頬を撫でられて目はとろんとしているのに、口だけは不服尖っていて、何だかとてもかわいい。
つい、苦笑してしまう。

「悪かったって…」


「おめでとうって、ちゃんと聞きたい。」
「うん。誕生日おめでとうタケル…愛してる。」

「ありがと、オレも…カズマが大好き。愛してるよ。」
タケルの体が再び近づいて、すっぽり俺の腕に収まる。
ハグしてキスして、笑顔で見詰め合うと、ちょうど壁掛け時計が午前8時を知らせた。
そろそろ行かないと、ギリギリの電車に乗り遅れる。
タケルの嬉しそうな瞳はちゃんと受け止めたし、言うべき事も伝えられた。
つまり忘れものはもうないということ。


「とりあえず…そろそろ行くな、今日は早く帰れるようにするから、食事に行かないか。ケーキも頼んどく
……ローソク、吹き消したいんだろ?」


「うん…!」
タケルは満面の笑みで頷いた。



笑顔に送られて、今度こそ俺は出勤する。

今日も暑くなりそうだ。

アパートの通路から空を見ると、入道雲がもこもこ浮かんでいた。




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タケル誕、おめでとございます!
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